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2019年12月8日(日)本庄すまいる日和が開催されました。

 

 

 

 

2019年12月8日(日)、「本庄すまいる日和」が戸谷八商店で開催されました。 

 

「本庄すまいる日和」は、本庄市を訪れていただいたみなさんにさまざまな体験を楽しんで本庄市の魅力を感じていただこうと企画された「体験型観光プログラム」です。

 

開催期間は令和元年11月~12月15日です。

 

※本庄すまいる日和についての詳細はこちらへ

 


◆戸谷八からみた本庄歴史探訪(明治・大正期)

 

戸谷八商店では、12月8日(日)に、「中山道本庄宿について学ぶ  本庄宿草分け 戸谷八から見た本庄歴史探訪」と題して、本庄の歴史紹介と歴史建物見学を行わせていただきました。

 

「本庄まちゼミ」でも、中山道についての講座を開かせていただいておりますが、今回の本庄すまいる日和では、明治大正にかけての中山道本庄宿に焦点をあてさせていただきました。

 

明治から大正にかけて、戸谷八11代目と12代目の行った事業をたどりながら、当時の社会経済の動きを皆様と一緒に振り返ってみました。

 

◆本庄商業銀行設立・十間通り開通・「幻の本庄線」誘致

~渋沢栄一からの影響

 

明治から大正は、渋沢栄一翁の活躍した時代で、戸谷八商店も、渋沢栄一翁から大きな影響を受けていました。

 

11代目 戸谷八郎左衛門は、街の道路をつくったり、本庄商業銀行の創立に関わりました。

 

12代目 戸谷間四郎は、「十間通り」を開通させて、さらに本庄市-伊勢崎-大胡を通る鉄道(上毛電鉄)を誘致するなど、本庄市の都市整備に尽力しました。また、小学校や旧制中学校への寄付など、教育支援も行いました。

 

 

 

 

◆ネットワークの力を生かし公益性を追求した渋沢栄一翁

 

渋沢栄一翁は、当時約500の企業の育成にかかわり、同時に約600の社会公共事業や民間外交にも尽力されました。

 

自分の利益だけを見るのではなく、他を信頼しネットワークを育て、育てたネットワークの力を生かしながら社会全体の利益向上を追求していった渋沢栄一の影響力は、当時かなりのものであったことに、今回の講座を準備していて改めて気づかされました。

 


◆渋沢栄一の書

 

戸谷八商店には、渋沢栄一からいただいた書があります。

書には、「春水満四澤(しゅんすいしたくにみち)」と書かれています。

 

残念ながら詳細な資料は残ってはいないのですが、おそらく、渋沢栄一と親戚関係だった、諸井家とのつながりでいただいたものなのだと思われます。

 

諸井家と戸谷家は、今から450年前、中山道本庄宿を開拓した同じ出身(世良田)の同士でした。(※諸井家についてはこちらへ

 

 

 

渋沢栄一の書「春水満四澤」
渋沢栄一の書「春水満四澤」

◆「春水満四澤」の意味

 

「春水満四澤(しゅんすいしたくにみち)」は、中国の詩人 陶淵明の詩「四時歌」の起句です。

 

意味は、「春になって雪解けの水が四方の沢に満ち、どの川も水が満々と溢れ悠々と流れている。水そのものは、四季によって別に変りはないはずであるが、春の水というものは、どこか悠々閑々(ゆうゆうかんかん)としておだやかなものである。そのおおらかでおだやかな水、大地をうるおしやがて五穀の豊穣をもたらす水が、どこの川にも満々としているすがたに、天地和順・天下泰平・万民和楽の瑞兆(ずいちょう・めでたい前兆のこと)が感じられる。」 というものです。

 


今回の講座では、渋沢栄一の書のある部屋で、幻の本庄線の地図を見たり、当時の歴史背景を体験させていただきました。

初冬の快晴の中、皆様と中山道の歴史を振り返られてとても楽しかったです。

 

参加してくださった方々からは、

「説明が丁寧だった。少人数でわかりやすかった。」

「知らないことを知る喜び。知らないより知っている方が楽しい。」

「とても興味深かったです。また参加したいです。」

など、ありがたいお言葉をいただきました。

 

このたびは、戸谷八商店の本庄すまいる日和にお越しくださいまして、心より御礼申し上げます。