『渋沢栄一 青天を衝け 深谷大河ドラマ館』に行ってきました。

~『青天を衝け』の世界を追体験できる「深谷大河ドラマ館」。渋沢栄一ゆかりの7つの自治体による「渋沢栄一の郷 深谷博覧会」も開催されていました

 

 

「渋沢栄一 青天を衝け 深谷大河ドラマ館」に行ってきました。ちょうどこの日(2021年11月14日)、来場者が10万人を突破したとのことです。


『渋沢栄一 青天を衝け 深谷大河ドラマ館』

 

【期間】2021年2月16日(火)~2022年1月10日(月)

【開館時間】9:00〜17:00(最終入館16:30まで)

【住所】〒366-0822 埼玉県深谷市仲町20-2

【料金】

大人[18歳以上]:800円(640円)

小中・高校生:400円(320円)

未就学児:無料

※()は団体20名以上の料金です。

 

(公式)『渋沢栄一 青天を衝け 深谷大河ドラマ館』ホームページ

 

 



◆「渋沢栄一の郷 深谷博覧会」in深谷大河ドラマ館

 

11月13日(土)、14日(日)の2日間、渋沢栄一ゆかりの7つの自治体(群馬県富岡市、埼玉県飯能市、埼玉県入間郡越生町、東京都北区、東京都板橋区、長野県上田市、岡山県井原市)が、深谷大河ドラマ館前の展示場「渋沢栄一の郷 深谷博覧会」を開き、栄一翁ゆかりの品を販売していました。

※渋沢栄一 青天を衝け 深谷大河ドラマ館HP「お知らせ」より

 

 

「渋沢平九郎のクリアファイル」※飯能市・越生町展示コーナーで購入
「渋沢平九郎のクリアファイル」※飯能市・越生町展示コーナーで購入

【飯能市・越生町と栄一翁との関わり】

戊辰戦争の地域戦の1 つである飯能戦争では、栄一の従兄の渋沢喜作尾高惇忠、栄一の見立て養子である渋沢平九郎といった栄一の縁者が中心となって結成した振武軍が、新政府方と戦った。飯能は埼玉県内唯一の戊辰戦争の戦場となり、越生は渋沢平九郎が最期を遂げた地となった。

(渋沢栄一 青天を衝け 深谷大河ドラマ館HP「お知らせ」より)

 

渋沢栄一翁と上田のお餅
渋沢栄一翁と上田のお餅
当時の一分銀二十五両包み(一分銀100枚を紙で包んだもので通称「切餅」)に見立てた『金銀出世切餅 壱部銀弐拾五両』
当時の一分銀二十五両包み(一分銀100枚を紙で包んだもので通称「切餅」)に見立てた『金銀出世切餅 壱部銀弐拾五両』

※日本商工会議所HPより

【上田市と栄一との関わり】

当時の上田市は染物が盛んな場所で、青年期の栄一が家業の藍玉の行商のため上田市の染物屋(紺屋)をしばしば訪れたという記録が残る。

(渋沢栄一 青天を衝け 深谷大河ドラマ館HP「お知らせ」より)

 




◆『青天を衝け』脚本 大森 美香氏

「渋沢栄一 青天を衝け 深谷大河ドラマ館」展示パネル
「渋沢栄一 青天を衝け 深谷大河ドラマ館」展示パネル

2021年11月11日埼玉新聞「第2部 渋沢栄一没後90年特集」

【大森 美香氏】

大森さんは、福岡県出身の脚本家で、2005年フジテレビ系連続ドラマ『不機嫌なジーン』で第23回 向田邦子賞を史上最年少で受賞。2016年連続テレビ小説『あさが来た』で第24回 橋田賞を受賞。2017年『眩(くらら)~北斎の娘~』で文化庁芸術祭大賞や東京ドラマアウォードグランプリなどを受賞。大河ドラマの執筆は今回が初。脚本家のほか、映画監督や小説家としても活動中です。

 

渋沢栄一が生きた時代は、現代に通じる部分が多くあると思います。当時の人物たちは、最初から基礎があったわけではなく、一つ一つの積み重ねで、日本を変える原動力になっていました。

栄一は自分が動けば世界が変わると思っていたけど、今を生きる私たちは、自分が動いても変わらないのではという諦めの気持ちもどこかにあるはず。それでも人生の一歩を踏み出せるような、前向きになれる作品になれば良いなという願いを、各登場人物に託して描いています。(2021年11月11日埼玉新聞「第2部 渋沢栄一没後90年特集」より)

 

 

◆題字 杉本博司氏

【杉本博司氏】

1948年、東京都生まれ。1970年に渡米。1974年にニューヨークへ移住し、現代美術家としての活動を始めます。代表作に「海景」「劇場」「建築」シリーズがあります。2008年に建築設計事務所「新素材研究所」、2009年に公益財団法人小田原文化財団を設立。2017年には構想から10年をかけて建設された文化施設「小田原文化財団 江之浦測候所」を開設。1988年毎日芸術賞、2001年ハッセルブラッド国際写真賞、2009年高松宮殿下記念世界文化賞(絵画部門)受賞。2010年秋の紫綬褒章受章。2013年フランス芸術文化勲章オフィシエ叙勲。2017年文化功労者。著書に『苔のむすまで』、『現な像』、『アートの起源』などがあります。近年では舞台演出、建築設計、造園、執筆と多方面で活動されています。演出を手掛けた『杉本文楽 曾根崎心中付り観音廻り(そねざきしんじゅう つけたりかんのんめぐり)』公演は海外でも高い評価を受けています。

 

「私は今のこの世にあって、私の想像力を飛翔させ、古典の復活こそが最も現代的であるような演劇空間を試みてみたいと思った。そして行き詰まりつつある現代がそれを求めているような気がする。」(杉本文楽 曾根崎心中HP「杉本博司氏からのメッセージ」より)

 

杉本博司氏 江之浦測候所インタビュー(YouTube動画)

2013年秋に行われた『杉本文楽 曾根崎心中』ヨーロッパ公演ダイジェスト映像(YouTube動画)

小田原文化財団HP「江之浦測候所」

 

「私は現代美術の畑を耕してきましたが、最近では舞台に軸足を移しています。近年、杉本文楽(すぎもとぶんらく)と呼ばれるようになった「曾根崎心中(そねざきしんじゅう)」の近松門左衛門(ちかまつもんざえもん)初版本に基づく復曲もその一つです。そこで私は近松の時代、江戸時代の舞台を、電灯のなかった時代の光を演出しました。今回その江戸時代が開けて明治になる、その新しい時代へと向かう光を意識して題字に挑みました。

渋沢栄一が見たヨーロッパ、そしていち早くその文化と経済の真髄(しんずい)を見抜いた慧眼(けいがん)。まさに近代日本という青天を開くために暗雲の江戸を衝き、輝かしき万札の顔となる人物。その人にふさわしき題字を心に描き、運筆いたしました。」(展示パネルより)

 

 

◆『青天を衝け』メインテーマ

作曲:佐藤直紀氏

指揮:尾高忠明氏

演奏:NHK交響楽団

 

【青天を衝け】 テーマ音楽 ドラマの名場面とともに「作曲家 佐藤直紀×指揮者 尾高忠明 壮大な音楽に込められた想い  青天を衝けの世界」(NHKチャンネルYouTube動画)→

https://www.youtube.com/watch?v=Bb-MLoJF290

 

【尾高 忠明氏】

NHK交響楽団(N響)によるテーマ音楽を指揮するのは、尾高忠明氏。

尾高氏は、渋沢栄一を曽祖父に持つ、NHK交響楽団正指揮者です。国内主要オーケストラへの定期的な客演に加え、ロンドン交響楽団、ロンドン・フィル、BBC交響楽団、バーミンガム市交響楽団、ベルリン放送交響楽団、フランクフルト放送交響楽団等へ客演している。大河ドラマではテーマ曲指揮として『黄金の日日』『春の波涛』『信長』『北条時宗』『八重の桜』に続き6作目。『青天を衝け』で描かれる渋沢栄一、尾高惇忠は曽祖父にあたる。

 

「テーマ音楽の譜面を頂いて勉強していくうちに、渋沢家や尾高家の血が喜ぶ音楽だと感じました。佐藤直紀さんの作った曲が渋沢栄一のロマンチストな一面や強さや激しさのあるキャラクターだということを表現していると思いますし、オーケストラのみんなもすごく良い雰囲気で演奏していたので、それを感じ取れるのではないかと思います。初めて指揮をした曲なのに昔から知っている曲を指揮している感覚があり、自分のホームに戻ったような感覚で指揮しやすく、本当に楽しかったです。『曽祖父さん、ありがとうございます』と思いました。」(展示パネルより)

 

 

【佐藤 直紀氏】

1989年東京音楽大学作曲科に入学し、1993年同大学を卒業後、映画、ドラマ、CM、イベント等、様々な音楽分野で幅広く活動する。2006年『ALWAYS三丁目の夕日』が日本アカデミー賞の最優秀音楽賞を受賞。NHKでは『ハゲタカ』『陽炎の辻~居眠り磐音 江戸双紙~』、連続テレビ小説『カーネーション』、大河ドラマは『龍馬伝』に続き2作目。

 

「僕はいつもドラマの世界観と音楽のズレが生じないようにほとんどの場合、脚本や映像、監督の言葉だけをヒントにイメージを膨らませて曲を作ります。『青天を衝け』も原作はなく、主人公のドキュメンタリーを作るわけではないので、”吉沢亮さんが演じる渋沢栄一”がどんなビジュアルでどのようなキャラクターなのかが音楽作りの大きなポイントになりました。

 

今回は僕にとっての新たな試みとしてやってみたのが、渋沢栄一の生まれた地に足を運ぶ事。深谷という場所になんとなく吉沢さんが演じる渋沢栄一の像が見えたんです。それが今回の音楽の大きなヒントになり、あの土地の世界観がとても色濃く出ています。テーマ曲のイントロ部分は血洗島の風景を音楽で現したものになりました。

 

音楽は鳥のさえずりなどと同じで演出の一部なので、僕の音楽がドラマに溶け込んで、音楽なんて気にせずに『青天を衝け』という作品そのものを楽しんでいただきたいと思っています。」(展示パネルより)

 

 


◆徳川家康の撮影現場の動画

『青天を衝け』で徳川家康を演じる「北大路欣也さん」
『青天を衝け』で徳川家康を演じる「北大路欣也さん」

※【公式】大河ドラマ「青天を衝け」Twitterより

 

深谷大河ドラマ館の展示会場では、大河ドラマ『青天を衝け』で毎回登場する際のあいさつ「こんばんは、徳川家康です」がすっかり人気となって親しまれている、徳川家康役の北大路欣也(きたおおじ きんや)さんの撮影シーンを動画で見ることができました。

 

北大路欣也さんが家康を演じるのは、今回で5回目とのことです。ただ、今回のように、物語や時代背景の「案内役」として演じる家康は初めてとのことで、「今回の役割は、僕にとってまったく経験したことのない挑戦」と思われたとのことです。

 

動画は、『青天を衝け』第1話の冒頭の撮影シーンでした。初回の独特な緊迫感に満ちた撮影現場の空気の中で、さすがとしか言えない北大路欣也さんの迫力ある重厚な演技と、北大路さんのバックで、布や襖など身の回りのものを使って家康の語りをサポートしている黒衣の方たちとの絶妙なコンビネーションが素晴らしかったです。撮影後に現場に残っている余韻も伝わってきました。

緊迫感と充実感に満ちた撮影現場の雰囲気を感じることができてとても面白かったです。

 

黒衣を演じておられるのは、小野寺修二さん主宰の「カンパニーデラシネラ」のメンバーの方たちとのことです。

『青天を衝け』の演出家の黒崎博氏が、小野寺さんの自由な発想に惚れ込んで振付けをお願いされたそうです。

※詳細はこちらへ「演出・黒崎博が語る「青天を衝け」徳川家康の存在」(NHKウェブサイト)

 

 


展示会場には、この他に、パリ万国博覧会で栄一翁が乗ったエレベータや、大河ドラマ『青天を衝け』で使われていた衣装等、ドラマの世界を満喫できる展示物がたくさんありました。

 

衣装デザイン担当で黒澤明監督の娘 黒澤和子さんの動画も紹介されていて、明治の衣装で苦労した点や工夫した点等を聞くことができてとても興味深かったです。黒澤和子さんは、大河ドラマ『西郷どん』『麒麟がくる』、連続テレビ小説『とと姉ちゃん』などの衣装も手掛けていらっしゃいます。

 


◆深谷物産館

出典:渋沢栄一 青天を衝け 深谷大河ドラマ館
出典:渋沢栄一 青天を衝け 深谷大河ドラマ館
『近代的経済社会の逆を登いた巨星 渋沢栄一 』(埼玉新聞社)と「寄居蜜柑バウムクーヘン」 ※深谷物産館で購入
『近代的経済社会の逆を登いた巨星 渋沢栄一 』(埼玉新聞社)と「寄居蜜柑バウムクーヘン」 ※深谷物産館で購入

 

大河ドラマ『青天を衝け』の世界観を追体験するための工夫をこらした展示品や、展示パネルや動画等での新しい発見があり、とてもいい記念になりました。