歯科医師の飯塚能成先生が、「アルフレッサヘルスケア 2025 ライフサポートフェア」で、「エントレ」を用いた嚥下機能トレーニングについて講演されました。

~IPSG代表の稲葉繫先生が考案した口腔機能訓練器具「エントレ」が、全国規模の展示会で紹介~

 

(中央)稲葉繫先生 (稲葉先生の右側)飯塚能成先生  ※2025年2月20日に開催された「アルフレッサヘルスケア 2025 ライフサポートフェア」の展示会場にて
(中央)稲葉繫先生 (稲葉先生の右側)飯塚能成先生  ※2025年2月20日に開催された「アルフレッサヘルスケア 2025 ライフサポートフェア」の展示会場にて

◆アルフレッサヘルスケア主催展示会にて、飯塚能成(いいづか よしなり)先生が講演

 

2025年2月20日(木)、21日(金)、東京都立産業貿易センター浜松町館にて、アルフレッサ ヘルスケア株式会社主催の『2025 ライフサポートフェア』が開催されました。

 

このイベントには約1,300名が来場し、多くの関係者が集まる中、本庄市児玉郡歯科医師会元会長で一般社団法人日本嚥下機能訓練協会会長の飯塚能成先生が、口腔機能トレーニング「エントレ体操」を紹介されました。

 

本庄市児玉郡歯科医師会は、口腔機能トレーニングの重要性を2008年から全国に先駆けて提唱し、普及活動を行ってきました。

 

その取り組みとして行っているのが、IPSG包括歯科医療研究会代表の稲葉繁先生が考案した「エントレ」を使った口腔トレーニングです。「エントレ」は哺乳の動きを利用したトレーニング方法で、赤ちゃん用のおしゃぶりでも代用可能です。

 

当日は、全国のドラッグストアや調剤薬局の関係者の方々が、飯塚先生の説明に熱心に耳を傾けていました。

 

この展示会を通じて「エントレ」が嚥下機能トレーニングを必要としている方々に届き、口腔機能の改善に少しでも寄与するとともに、「エントレ」のさらなる飛躍につながることを心から願っています!

 

※「アルフレッサ ヘルスケア株式会社」は、一般用医薬品を中心に、健康食品、サプリメントなどをドラッグストア、薬局、薬店等にお届けするセルフメディケーション卸売事業を展開する会社です。

「アルフレッサヘルスケア株式会社」Webサイト

 

 


◆本庄ケーブルTV様放送 ~本庄市が取り組む口腔ケア・嚥下トレーニングについて~

本庄ケーブルTVの市民ニュースで、飯塚能成先生が『アルフレッサヘルスケア 2025 ライフサポートフェア』で講演した内容が、『本庄市の口腔ケア・嚥下トレーニングへの取り組み』として紹介されました!

 

[出典]本庄ケーブルTV放送「本庄市が取り組む口腔ケア・嚥下トレーニングについて」

 

「本庄市における口腔トレーニング事業の経緯及び内容」    ※飯塚能成先生の資料をもとに作成
「本庄市における口腔トレーニング事業の経緯及び内容」    ※飯塚能成先生の資料をもとに作成

◆埼玉県本庄市のケーブルTVで毎朝放送 ~「エントレ」を使った口腔トレーニング~

【本庄ケーブルTV・番組紹介】 はにぽんお口の健康体操(本庄市児玉群歯科医師会考案・制作)
【本庄ケーブルTV・番組紹介】 はにぽんお口の健康体操(本庄市児玉群歯科医師会考案・制作)

本庄ケーブルTVでは、市民第2ch(101ch)で、毎日9:50~10:00に『お口の健康体操』が放送されています。この番組は本庄市児玉群歯科医師会によって考案・制作されました。

毎朝、お口の機能低下「オーラルフレイル」を防ぐための口周りの運動が紹介されています!

※本庄ケーブルTVホームページより

 


◆令和7年(2025年)2月の埼玉県議会・定例会では、飯塚俊彦県議により、『エントレ』が取り上げられました。

埼玉県議会定例会(令和7年2月)で、口腔トレーニング『エントレ』の普及推進を一般質問する飯塚俊彦(いいづか としひこ)県議

エントレ」を用いた口腔トレーニングが、今年2月に行われた令和7年(2025年)埼玉県議会の定例会で取り上げられました。

一般質問を行われたのは、飯塚俊彦(いいづか としひこ)県議です。

地域の高齢者の健康維持を支援するため、ご自身も実践されているという口腔機能訓練器具「エントレ」を用いた口腔トレーニングについて、一般質問がなされました。

 

「令和7年2月埼玉県議会 定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(飯塚俊彦議員)」より

 

口腔トレーニングの更なる推進について

 

Q:飯塚俊彦 議員(自民)

 

皆さんはオーラルフレイルを御存じでしょうか。老化に伴い、噛みにくさ、滑舌の低下など、高齢期に生じる複雑な課題が重複して生じるお口の衰えの状態であり、そのまま放っておくと心身の衰えにつながるおそれがあります。お口の衰え、すなわち唇から始まる顎やのどの筋力の衰えなのであります。

平成元年、国と日本歯科医師会は、80歳になっても20本以上の自分の歯を保とうという目標を掲げた8020運動を提唱しました。この目標の達成に向けて様々な普及啓発が行われた結果、平成元年当初は1割に満たなかった8020の達成者は、平成28年には5割以上となりました。今後も8020の達成者は増えていくことが見込まれますが、健康長寿の更なる延伸のためには、歯の本数だけでなく、口腔の機能にも注目したオーラルフレイル対策も積極的に取り組む必要があります。埼玉県では、平成23年10月18日に埼玉県歯科口腔保健の推進に関する条例も制定しております。

去る2月20日、東京都立産業貿易センターで開催された健康関連の展示会において、本庄市児玉郡歯科医師会の歯科医師による最新のオーラルフレイル予防に関する講演会が開催され、参加してまいりました。講演の歯科医師は、日頃から地域の高齢者や特別養護老人ホームなどでオーラルフレイルを予防するための器具「エントレ」を使った口腔トレーニングに熱心に取り組んでおり、実際にトレーニングを受けている方には大変好評であります。

講演会では摂食、そしゃく、嚥下機能の回復が全身の機能維持や回復に深く結び付いていることから、器具を使ったトレーニングを行うことで口腔内の衛生状態の改善と誤嚥防止につながるとの説明がありました。私も入浴の際、器具を使った口腔トレーニングを毎日やっております。簡単なトレーニングで器具を口にくわえ、鼻で呼吸をするだけです。これを使い始めてからは唾液の出がよくなり、声もよく出るようになったような気がします。オーラルフレイルの予防につながっていることを実感しているわけであります。

私は、これまでも一般質問などでオーラルフレイルの予防改善について質問をさせていただきましたが、もっと多くの方々に知っていただき、オーラルフレイルの予防に取り組んでいただくことが大切だと考えています。そこで、簡単に機能向上を図ることができる器具などを使った口腔トレーニングを普及していく必要があると考えますが、保健医療部長の御見解をお伺いいたします。

 

※埼玉県議会HP「令和7年2月埼玉県議会 定例会 一般質問 質疑質問・答弁全文(飯塚俊彦議員)」より

 

飯塚俊彦(いいづか としひこ)県議  ※2025年2月に行われた埼玉県議会定例会の一般質問「口腔機能トレーニングの更なる推進について」
飯塚俊彦(いいづか としひこ)県議  ※2025年2月に行われた埼玉県議会定例会の一般質問「口腔機能トレーニングの更なる推進について」
表久仁和 保健医療部長  ※第128代埼玉県議会議長(任期:令和6年3月~令和7年3月)は、齊藤邦明(さいとう くにあき)県議でした。
表久仁和 保健医療部長  ※第128代埼玉県議会議長(任期:令和6年3月~令和7年3月)は、齊藤邦明(さいとう くにあき)県議でした。

《埼玉県議会定例会で取り上げられてきた「口腔トレーニングの重要性」に関する議題》

 

■平成30年(2018年)6月定例会(齊藤邦明議員

「口腔トレーニングの推進について」

 

■令和2年(2020年)6月定例会(齊藤邦明議員

「器具を使った口腔トレーニングの推進について」

 

■令和4年(2022年)2月定例会(飯塚俊彦議員

「人生100年時代に必要な『オーラルフレイル』の予防・改善について」

 

■令和7年(2025年)2月定例会(飯塚俊彦議員

「口腔トレーニングの更なる推進について」

 


◆「エントレ」とは?

嚥下機能の回復が全身の機能維持や回復に深く結び付く ~お口まわりの筋肉を鍛える画期的な器具~

「エントレ」各部の特徴  ©https://item.rakuten.co.jp/hashbaby/c416068/
「エントレ」各部の特徴  ©https://item.rakuten.co.jp/hashbaby/c416068/

 

「エントレ」は、歯科医師で「一般社団法人 IPSG包括歯科医療研究会」の代表である稲葉繁(いなば しげる)先生が開発した、舌と口腔周囲筋の機能を鍛えるトレーニング器具です。

稲葉先生は、歯科医療において「噛む力」だけでなく、「話す力」や「飲み込む力」の維持・向上も重要になってくるとの考えから、40年以上前から、咬合や咀嚼、筋機能療法についての研究を重ねてこられました。

この長年の研究の成果として、口腔トレーニング器具「エントレ」が開発されました。

 

「エントレ」の使い方は、とてもシンプルです。

「エントレ」は、口にくわえて鼻で呼吸しながら、「吸う」動作を繰り返すだけ。これだけで、舌・唇・口のまわりの筋肉が自然に、効率よく鍛えられます。

 

ほかの訓練器具とは異なり、口腔周囲の筋肉・舌・嚥下機能を、一連の動作で同時にトレーニングできるのが大きな特長です。

 

エントレをくわえることで唇が自然と閉じ、鼻呼吸となります。さらに、舌が上あご(口蓋)に触れやすくなるため、これだけで嚥下(飲み込み)に必要な二つの基本動作が自然に身につきます。

 

鼻呼吸には、空気中の異物を取り除くほか、吸い込む空気を加湿・加温することで、のどや肺を保護する効果があります。また、口腔内の乾燥を防ぐことで歯周病予防にもつながるなど、全身の健康維持にも役立つ大切な呼吸法です。

 

「エントレ」は、こうした「健康の土台」となる呼吸・嚥下の基礎を、無理なく・簡単にトレーニングできる優れたツールなのです。

 


【エントレの使い方】

 

【step01】

ハートマークに舌の先端をあて口にくわえます。

【step02】

唇をしっかり閉じ、エントレを吸いましょう。

【step03】

鼻で深呼吸(胸腹式呼吸)をします。 ※3回

 

エントレをくわえながら、鼻で呼吸しているだけで呼吸と嚥下の効果的なトレーニングができます。

 

※詳細は、「KEiROW」(ケイロウ)様HPのこちらをご覧ください。

 

※エントレを用いた口腔機能トレーニングと、「KEiROW」(ケイロウ)様との連携については、こちらの記事をご覧ください。

 

歯科医師が開発した「エントレ」とは
歯科医師が開発した「エントレ」とは
歯科医師が開発した「エントレ」とは
歯科医師が開発した「エントレ」とは

◆歯科医療の未来を拓くパイオニア:稲葉繁(いなば しげる)先生

一般社団法人IPSG包括歯科医療研究会 代表 稲葉繁(いなば しげる)先生
一般社団法人IPSG包括歯科医療研究会 代表 稲葉繁(いなば しげる)先生

 

◆口腔機能トレーニング『エントレ』を開発された稲葉繁(いなば しげる)先生は、1964年に日本歯科大学を卒業後、歯科医師としての道を歩み始められました。東京オリンピックの開催で沸き返っている時でした。

 

1960年代、まだ日本では理論的な歯科医療が行われていない時代。

そんな時代の中で、稲葉先生は、アメリカのナソロジーの流れをくんだ偉大な先生方から歯科医療、治療の基礎を学びました。

 

その後、ドイツ・チュービンゲン大学のヴィリー・シュルテ教授の論文を読み、顎関節症の世界に出会います。この知識は、臨床に多くの影響を与え、顎関節症を自分の人生のテーマとするバックボーンとなりました。

1978年、西ドイツのチュービンゲン大学の補綴学教室で、E.Koerber(エーリッヒ・ケルバー)教授の下、客員教授として勤務。テレスコープシステム(ドイツ式入れ歯)のすべてを学びました。1979年、日本に帰国。

 

そして、15年後の1994年、研修で訪れていたドイツ・アルゴイ地方で、スタディーグループとして「IPSG包括歯科医療研究会」は発足します。「最善の方法を患者さまに反映させること」「オリジナルな方法を正確に伝えること」、同じ志を持った歯科医師、歯科技工士たちが集まり、活動を始めました。

 

1994年の発足以来、医療には最善の方法が実行されるべきであるという信念のもと、稲葉繫先生が、海外で直接、著名な先生から学んだ確かな技術を日本の歯科医師に正しく広めるために活動してきました。

 

《 IPSG包括歯科医療研究会について》

IPSGは、「咬合(こうごう)」を中心に、“顎関節症”、“テレスコープシステム”、“総義歯”、“摂食嚥下”を4本の柱とし、診療姿勢から始まり、全顎治療まで、基礎から応用まで学べる貴重なスタディーグループです。
IPSGは、「咬合(こうごう)」を中心に、“顎関節症”、“テレスコープシステム”、“総義歯”、“摂食嚥下”を4本の柱とし、診療姿勢から始まり、全顎治療まで、基礎から応用まで学べる貴重なスタディーグループです。

◆ IPSG包括歯科医療研究会 ~包括的とは~

 

●「IPSG」は、「Interdisciplinary Practical Study Group(包括的歯科医療を学ぶスタディーグループ)」 の略です。

 

●「医療には最善の方法が実行されるべきである」という元日本歯科大学教授・稲葉繁先生の信念のもと、海外で直接、著名な先生から指導を受けた確かな技術を日本の歯科医師に正しく広めるために活動されています。

 

●一般的な歯科領域のみだけでなく、「咬合(こうごう=かみ合わせ)」を中心に、「顎関節症」、「テレスコープ(ドイツ式部分入れ歯)」、「総入れ歯」、「摂食嚥下」を4本柱として、包括的にアプローチしていくことを目標とされています。

 

●IPSGでは、歯科医療を「命を支える全身の一部」ととらえ、口腔を入り口として全身の健康を支え、赤ちゃんからお年寄りまで生涯にわたるケアを提供することを理念に掲げられています。

 

●IPSGでは、予防、治療から健康増進に至るまで包括的に、一貫して行うことを歯科医療の根幹としています。

 

IPSGは、インプラント治療に頼るのではなく、全身の健康を考慮した「ドイツ式補綴(ほてつ)」による歯科医療を学ぶ研究会です。

 

IPSGは、歯科医師、歯科技工士、歯科衛生士をはじめ、多様な歯科医療従事者が分野を超えて集まり、専門性を活かしながら共に学び、真の歯科医療とは何なのかを探求する場です。

 

●IPSGは、「咬合(こうごう)」を軸とした包括的な歯科医療を習得するための、基礎から応用まで学べる貴重なスタディーグループです。

 

※参照

 IPSG包括歯科医療研究会Webサイト「IPSG包括歯科医療研究会 代表 稲葉繁 プロフィール」

・ IPSG包括歯科医療研究会Webサイト「IPSG包括歯科医療研究会について」

 IPSG包括歯科医療研究会YouTubeチャンネル「IPSG包括歯科医療研究会 30周年記念ヒストリー」

・ IPSG包括歯科医療研究会YouTubeチャンネル「IPSGが掲げる5つの柱〜咬合・顎関節症・部分床義歯・総義歯・摂食咀嚼嚥下〜」

 

「咬合(こうごう)」に関する深い知識に基づいた歯科医療は、患者さんの「かみ合わせ」の悩みを根本解決する力を持っています。

さらに詳しくは、「IPSG包括歯科医療研究会」YouTubeチャンネルの無料オンラインセミナー『咬合を軸とした包括歯科医療の身につけ方』をご覧ください。(https://youtu.be/Fzh_JL78riQ?t=199)

 

◆稲葉先生は、長年にわたり、咬合(かみ合わせ)、補綴、そして顎関節症といった分野の第一線で活躍されてこられましたが、他方で、「摂食・咀嚼・嚥下」=「食べる力」の維持と再建にも、力を深く注いでこられました。

先生が特に強調されるのは、「食べる」という行為において「咀嚼(そしゃく)」の重要性です。食物をすりつぶし、それを筋肉と粘膜が協調して食塊として飲み込むためには、咀嚼機能が欠かせません。この「咀嚼」の二文字を忘れてはならないと、先生は強調されます。

そして、稲葉先生は、40年以上も前から「摂食・咀嚼・嚥下」の研究に尽力し、その集大成として画期的な摂食嚥下訓練器具「エントレ」を開発されました。

この「エントレ」は、現在、介護現場や医療機関で大きな注目を集めています。食べる力を維持し、取り戻すための有効な手段として、「エントレ」の活用が広がっています。

 

◆稲葉先生が一貫して訴えてきたのは、歯科の使命は「歯を治すこと」だけではないということです。

口腔から身体全体の健康を支える歯科医療を実現すべきであるという強い理念を持ち、今日まで実践を積み重ねてこられました。

歯科医療は、身体全体の安定を守り、健康的な生活を支える重要な役割を果たしているのです。

 

高齢者に対しても「年齢だから」「歯がないから」とあきらめるのではなく、本来の機能を取り戻すために、あらゆる技術と知識を惜しまず注ぐ、そうした「守り」ではなく「攻めの治療」を貫く姿勢が、IPSGの診療哲学として現在も受け継がれています。

 

稲葉繁先生は、50年以上にわたり、臨床・研究・教育を通じて歯科医療の本質を問い続け、人生100年時代の歯科の可能性を広げてきた、日本歯科界のパイオニアです。

 

(※稲葉繁先生について詳細はこちらをご覧ください。)

 


【一般社団法人 IPSG包括歯科医療研究会】

 

■ Webサイト:https://ipsg.ne.jp/

■ YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/@ipsg5725

■ Instagram:https://www.instagram.com/ipsg8028

■ Facebook:https://www.facebook.com/IPSG8028

 


◆口腔ケアと誤嚥性肺炎との関係

「口腔ケアと誤嚥性肺炎との関係」  ※埼玉県歯科医師会リーフレット「口腔アセスメントのおすすめ」より
「口腔ケアと誤嚥性肺炎との関係」  ※埼玉県歯科医師会リーフレット「口腔アセスメントのおすすめ」より

◆日本人の死因6位にランクの『誤嚥性肺炎』

主な死因の構成割合(令和6年)
主な死因の構成割合(令和6年)

 

誤嚥性肺炎と「口腔リハビリ」の重要性

 

令和6年(2024年)の日本人の主な死因において、「誤嚥性肺炎」は第6位にランクインしました。

誤嚥性肺炎とは、本来食道から胃に送られるはずの食べ物や唾液が、誤って気道に入り込むことで発症する肺炎です。

 

近年は、嚥下障害の診断に用いられるVF(嚥下造影検査)や内視鏡検査の進歩により、原因や障害の程度をより正確に把握できるようになってきました。

 

しかし、こうした診断技術が進歩している一方で、診断後に十分な口腔機能のリハビリテーションが行われないまま、経管栄養が選択されるケースが少なくありません。

 

本来、誤嚥性肺炎を予防するには、口腔機能の向上が不可欠です。唇や舌、口のまわりの筋肉を鍛え、唾液の分泌を促すといった口腔トレーニングは、極めて重要な対策とされています。

 

リハビリテーションの本来の目的は、「その人が持っている機能を、できる限り本来の状態に戻すこと」です。嚥下障害の診断後、経管栄養といった対症療法に頼るだけでなく、「エントレ」のような、口腔の筋力強化を目的とした訓練器具を活用することが、根本的な改善につながります。

 

誰もが手軽に、日常の中で継続的に取り組める口腔トレーニングの環境を整えることは、患者さんのQOL(生活の質)の向上につながるだけでなく、医療や介護にかかる社会全体の負担軽減にも寄与するはずです。

 


◆フレイルの前段階「オーラルフレイル」と口腔トレーニングの必要性

フレイルの前段階「オーラルフレイル」と口腔トレーニングの必要性
フレイルの前段階「オーラルフレイル」と口腔トレーニングの必要性

 

【オーラルフレイルとは】

 

オーラルフレイルとは、「健康な口の状態」と、噛む・飲み込む・話すといった「口の機能が低下した状態」の中間に位置する概念です。簡単に言うと、年齢を重ねるにつれて、口の機能が少しずつ衰えていく状態を指します。

 

初期段階では、「ちょっとむせる」「食べこぼしが増えた」「滑舌が悪くなった」といった、ささいな変化として現れることが多いです。これらオーラルフレイルのサインは、見過ごされがちですが、放置してしまうと、最終的には全身の虚弱「フレイル」や、要介護状態につながる可能性があります。

 

【全身の健康寿命にも関わる「フレイル」とは】

 

ここでいう「フレイル」とは、虚弱を意味する英語「Frailty」から来た言葉で、「要介護状態」と「健康な状態」の中間にあたる概念です。

近年、高齢者の健康寿命(介護を必要とせず自立した健康な生活を送れる期間)を延ばすための重要なキーワードとして注目されています。

 

最近の研究では、「オーラルフレイル」が全身の「フレイル」の始まりであることが分かってきました。

口のささいな衰えが、やがて体全体の虚弱へとつながっていくのです。

しかし、このオーラルフレイルの段階で早期に気づき、適切な対策を行うことで、機能の改善や回復が十分に期待できます。

この機会を逃さずに対応することが、健康寿命を長く保ち、いつまでも自分らしく生活するための重要な一歩となります。

 

埼玉県歯科医師会リーフレット「「オーラルフレイル予防マニュアル(お口の機能の衰え)」に加筆
埼玉県歯科医師会リーフレット「「オーラルフレイル予防マニュアル(お口の機能の衰え)」に加筆
埼玉県歯科医師会リーフレット「「オーラルフレイル予防マニュアル(お口の機能の衰え)」
埼玉県歯科医師会リーフレット「「オーラルフレイル予防マニュアル(お口の機能の衰え)」

◆(動画)「エントレ」を使った口腔トレーニング

【エントレ体操・解説版】

(左)飯塚能成先生


◆飯塚能成先生の情熱と『エントレ』 ~本庄で続く先進的な取り組み~

飯塚能成(いいづか よしなり)先生
飯塚能成(いいづか よしなり)先生

稲葉繫先生の開発された、この「エントレ」をいち早く取り入れ、研究と普及に尽力されてきたのが、飯塚能成(いいづか よしなり)先生です。

飯塚先生は、地域医療の現場で数多くの実践を重ねてこられました。

 

飯塚先生の知見によると、たとえ要介護状態になったとしても口腔トレーニングを続けることによって驚くべき回復を遂げる事例が少なくないといいます。

例えば、要介護4で胃ろうだった80代の患者さんに「エントレ」を使った口腔トレーニングを行ったところ、寝たきりから自立歩行が可能になり、普通食を食べられるまでに回復したという驚くべき例も報告されています。

 

飯塚先生は、「これは偶然ではなく、機能訓練による確かな成果です」と力強く語られています。

 

 

「口腔トレーニングが、全身の回復にも繋がる」

 

長年にわたり、飯塚能成先生は、歯科医師会、行政、特別養護老人ホームといった多様な機関と密接に連携しながら、口腔機能リハビリについての研究を続けてこられました。

その中で、「嚥下と咀嚼のリハビリが、単に口腔機能の回復に留まらず、全身の回復にも繋がる」という事実に気づかれたそうです。

現在の治療では、歯や歯ぐきだけにとどまらず、口腔を身体の一部としてとらえ、全身との調和を意識しながら治療を進めることを大切にされているとのことです。

 

飯塚先生は、この「エントレ」が普及すれば、多くの高齢者のQOL(生活の質)が大幅に上がるという信念を強く持っていらっしゃいます。

飯塚先生の信念と継続的なご活動によって、より良い未来を築くための一歩が、ここ本庄市から着実に広がっていることを感じます。 

 

◆ 全国に先駆けた飯塚先生の取り組み

 

飯塚能成先生は、会長を務めていた本庄市児玉郡歯科医師会で、2008年から全国に先駆けてこの取り組みを開始しました。埼玉県本庄市をはじめ、自治会、介護施設、病院、民間組織など、地域のさまざまな団体と協力して、誤嚥防止器具を用いた口腔トレーニングの研究や普及啓発活動に継続して取り組んでおられます。

 

■ 飯塚歯科医院ホームページ

■ Facebook(飯塚歯科医院)

■ IPSG包括歯科医療研究会HP「飯塚歯科医院」

 

「本庄市における口腔トレーニング事業の経緯及び内容」     ※飯塚能成先生の資料をもとに作成
「本庄市における口腔トレーニング事業の経緯及び内容」     ※飯塚能成先生の資料をもとに作成

 

■ 本庄市児玉郡歯科医師会オフィシャルホームページ:

https://honjo-kodama-da.com/

 


◆『訓練器具を用いた口腔機能トレーニングの実際と効果検証』

【発表者】

内野 隆生先生(内野歯科医院院長、本庄市児玉郡歯科医師会、IPSG包括歯科医療研究会)

飯塚 能成先生(飯塚歯科医院院長、本庄市児玉郡歯科医師会、IPSG包括歯科医療研究会会長)

稲葉 繁先生(稲葉歯科医院顧問、IPSG包括歯科医療研究会 最高顧問)

 

【共同研究者】

竹内 靖先生(本庄市児玉郡歯科医師会)、恒屋 昌一先生(医療法人社団寿会 吉沢病院)、三根 佑太先生(医療法人社団寿会 吉沢病院)、内野 美恵先生(東京家政大学ヒューマンライフ支援センター )

 

【実施団体】

本庄市児玉郡歯科医師会、IPSG包括歯科医療研究会、

医療法人社団寿会 吉沢病院、東京家政大学ヒューマンライフ支援センター 

 

『訓練器具を用いた口腔機能トレーニングの実際と効果検証』 一般社団法人日本老年歯科医学会第29回学術大会(2018年6月)でポスター発表された論文
『訓練器具を用いた口腔機能トレーニングの実際と効果検証』 一般社団法人日本老年歯科医学会第29回学術大会(2018年6月)でポスター発表された論文

◆『医道の日本』に掲載された飯塚能成先生の論文

『医道の日本』(2018年4月号)
『医道の日本』(2018年4月号)
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『医道の日本』(2018年4月号)に掲載された飯塚能成先生の論文
「嚥下トレーニング器具を用いた高齢者の口腔機能の改善と全身機能への影響」.pdf
PDFファイル 4.5 MB

2021年、「日本嚥下機能訓練協会」と「嚥下訓練サポーター」資格制度が始動

~代表理事に、飯塚能成先生が就任~ 

「口腔機能トレーニングで人生が変わる!日本嚥下機能訓練協会の活動とは?」 ※一般社団法人 日本嚥下機能訓練協会YouTubeより https://youtu.be/IQOH2SS9eeI
「口腔機能トレーニングで人生が変わる!日本嚥下機能訓練協会の活動とは?」 ※一般社団法人 日本嚥下機能訓練協会YouTubeより https://youtu.be/IQOH2SS9eeI
「口腔機能トレーニングで人生が変わる!日本嚥下機能訓練協会の活動とは?」 ※一般社団法人 日本嚥下機能訓練協会YouTubeより https://youtu.be/IQOH2SS9eeI
「口腔機能トレーニングで人生が変わる!日本嚥下機能訓練協会の活動とは?」 ※一般社団法人 日本嚥下機能訓練協会YouTubeより https://youtu.be/IQOH2SS9eeI
「口腔機能トレーニングで人生が変わる!日本嚥下機能訓練協会の活動とは?」 ※一般社団法人 日本嚥下機能訓練協会YouTubeより https://youtu.be/IQOH2SS9eeI
「口腔機能トレーニングで人生が変わる!日本嚥下機能訓練協会の活動とは?」 ※一般社団法人 日本嚥下機能訓練協会YouTubeより https://youtu.be/IQOH2SS9eeI

◆「医療・歯科・介護・自治体」の連携による継続的な口腔リハビリの必要性

 

飯塚能成先生は、『医道の日本(2018年4月号)』に掲載された記論文の中で、次のように提言されています。

 

「口腔機能のトレーニングは継続的に行うことにより、効果を持続することができる。在宅訪問を行う医療・介護の従事者は、効率的な器具を用いた嚥下機能のトレーニングを視野に入れたケアプランを考えていただければと思う。口腔機能のリハビリに対して医療、歯科、そして在宅医療・介護の従事者が共通の認識を持って取り組めば、多くの高齢者の生活の質が向上すると考える。」

※上記の飯塚能成先生の論文「嚥下トレーニング器具を用いた高齢者の口腔機能の改善と全身機能への影響」『医道の日本(2018年4月号)』(PDF:4.5MB)より

 

この言葉からわかるように、口の機能を保つには、「継続的なリハビリ」が何より大切で、そのためには、歯科医療の知見を介護現場と共有し、継続可能なケアへとつなげることが鍵になると思います。

 


◆2017年から、訪問医療マッサージ事業者「KEiROW(ケイロウ)」様との連携がスタート

『厚生労働』(2022年6月号)表紙
『厚生労働』(2022年6月号)表紙
『厚生労働』(2022年6月号)に掲載された「HITOWAライフパートナー株式会社 誤嚥防止サービス ~自治体や歯科医師会と連携し、地域住民の誤嚥防止に取り組む~」
『厚生労働』(2022年6月号)に掲載された「HITOWAライフパートナー株式会社 誤嚥防止サービス ~自治体や歯科医師会と連携し、地域住民の誤嚥防止に取り組む~」
『厚生労働』(2022年6月号)に掲載された「HITOWAライフパートナー株式会社 誤嚥防止サービス ~自治体や歯科医師会と連携し、地域住民の誤嚥防止に取り組む~」
『厚生労働』(2022年6月号)に掲載された「HITOWAライフパートナー株式会社 誤嚥防止サービス ~自治体や歯科医師会と連携し、地域住民の誤嚥防止に取り組む~」
『厚生労働』(2022年6月号)に掲載された「HITOWAライフパートナー株式会社 誤嚥防止サービス ~自治体や歯科医師会と連携し、地域住民の誤嚥防止に取り組む~」
『厚生労働』(2022年6月号)に掲載された「HITOWAライフパートナー株式会社 誤嚥防止サービス ~自治体や歯科医師会と連携し、地域住民の誤嚥防止に取り組む~」
『厚生労働』(2022年6月号)に掲載された「HITOWAライフパートナー株式会社 誤嚥防止サービス ~自治体や歯科医師会と連携し、地域住民の誤嚥防止に取り組む~」
『厚生労働』(2022年6月号)に掲載された「HITOWAライフパートナー株式会社 誤嚥防止サービス ~自治体や歯科医師会と連携し、地域住民の誤嚥防止に取り組む~」

実際にこうした歯科医と介護、自治体の連携の実践例として注目されているのが、訪問医療マッサージ事業者「KEiROW(ケイロウ)」様による取り組みです。

 

2017年1月から、全国で約340店舗展開している訪問医療マッサージ事業者「KEiROW」(ケイロウ)様によって、摂食・嚥下機能訓練器具「エントレ」を使った誤嚥防止の取り組みが始められました(※「KEiROW」(ケイロウ)様による、エントレで誤嚥防止の取り組みについてはこちらへ)

 

※「KEiROW」は、HITOWAグループの一員として、”おそうじ本舗” や、”靴専科” など、さまざまな生活支援サービスのフランチャイズ事業を展開している「HITOWAライフパートナー株式会社」が手掛けているフランチャイズチェーンです。 

 

しかし当初は、「口に器具を入れる」という点で慎重な指導が求められることもあり、現場の理解が進まず、なかなか普及には至りませんでした。

 

※「KEiROW」(ケイロウ)様とエントレとの連携についての詳細は、こちらの記事もご覧ください。

 


◆「日本嚥下機能訓練協会(JSTA)」が設立され、「嚥下訓練サポーターの資格制度」がスタート

(前列左)稲葉繫先生 (右)飯塚能成先生    (出典):一般社団法人 日本嚥下機能訓練協会Webサイト
(前列左)稲葉繫先生 (右)飯塚能成先生    (出典):一般社団法人 日本嚥下機能訓練協会Webサイト

 

この課題を受け、2021年、IPSG代表の稲葉繁先生は、「一般社団法人 日本嚥下機能訓練協会(JSTA)」を立ち上げました。この協会の代表理事には、飯塚能成先生が就任されています。

※JSTAは、「Japan Swallowing Therapy Association」の略です。

 

JSTAの設立と同時に、「エントレ」を効果的に活用するための詳細なマニュアルやカリキュラムが整備され、「嚥下訓練サポーター」の資格制度も創設されました。このセミナーでは、医療と介護に携わるすべての方を対象としています。

 

嚥下機能サポーターの資格制度ができたことで、「エントレ」を使った口腔機能トレーニングの専門知識を持った人材が育ち、より多くの方々に、質の高い嚥下ケアを提供できる体制が整ってきています。

 

嚥下機能トレーニングの指導を行う飯塚能成先生  (出典):一般社団法人 日本嚥下機能訓練協会Webサイト
嚥下機能トレーニングの指導を行う飯塚能成先生  (出典):一般社団法人 日本嚥下機能訓練協会Webサイト
セミナー受講後に『修了証』を受け取られた受講生の皆さま  (出典):一般社団法人 日本嚥下機能訓練協会Webサイト
セミナー受講後に『修了証』を受け取られた受講生の皆さま  (出典):一般社団法人 日本嚥下機能訓練協会Webサイト


◆【嚥下訓練サポーターの認定資格:3段階】

「嚥下訓練サポーター養成講座」   ※日本嚥下機能訓練協会Facebookより
「嚥下訓練サポーター養成講座」   ※日本嚥下機能訓練協会Facebookより
「嚥下訓練養成講座について」   ※一般社団法人 日本嚥下機能訓練協会Webサイトより
「嚥下訓練養成講座について」   ※一般社団法人 日本嚥下機能訓練協会Webサイトより

 

◆【嚥下訓練サポーターの認定資格】は、次の3段階に分かれています。

 

①『嚥下訓練サポーター養成講座』:

嚥下訓練の重要性を、医療関係者を始め一般の方々にも幅広く知って頂く事を目的とした入門コース。

 

②『嚥下訓練士養成講座』:

医師・歯科医師を始め、理学療法士、柔道整復師、看護師、歯科衛生士などの医療従事者を対象としたコース。

 

③ 『嚥下訓練医養成講座』: 

医師・歯科医師向け専門コース。脳血管障害後遺症のリハビリテーション、喘息、アトピー性皮膚炎、慢性鼻炎、摂食嚥下障害、口腔不良習癖の改善等の治療に携わる医師・歯科医師を対象にしたコース。

 

「一般社団法人 日本嚥下機能訓練協会」Webサイト

■ Facebook

 


 

特に、①の『嚥下訓練サポーター養成講座』では、幅広い方を対象としているとのことです。

(※上記動画の5:25 にて説明されています。)

 

●ご自身の健康増進や、ご家族の「むせ」に悩む一般の方

●呼吸の質向上を目指すスポーツトレーナーの方々

●そして、実際に「むせ」に直面する方々を支援する、歯科医師、歯科衛生士、歯科助手、看護師、言語聴覚士、理学療法士、医師など、すべての医療・介護従事者の方々

 

この講座を通じて、誰もが嚥下機能の重要性を理解し、適切なサポートができるようになることを目指しているとのことです。

 


「嚥下訓練サポーターの資格制度」が確立されたことで、専門知識を持つ人材が継続的に育成されるようになりました。これにより、エントレを活用した質の高い口腔機能トレーニングが、本当に必要としている方々へ途切れることなく届けられるようになります。

 

医療・歯科・介護の分野が、それぞれの専門性を活かしながら、共通の目的(=「誤嚥を防ぎ、口から食べられる喜びを支えること」)に向かって取り組んでいることが、とても先進的で意義深いと思います。

 

高齢者の「口から食べる力」を守ることは、単なる栄養摂取だけではありません。話す、笑う、呼吸するなど、人としての尊厳や喜びと深く関わっています。

 

飯塚能成先生は、認知症だったり、麻痺があったりするご高齢の介護を受けられている方に、伝えたいこととして、とにかくきちんと噛んで食べてほしいと述べています。

「噛めるようになると、どんなご高齢の方でも、どんなに元気がなくなっていた方でも、元気になります。」

※一般社団法人 IPSG包括歯科医療研究会HP「飯塚歯科医院」より

 

口腔機能が身体に及ぼす影響は計りしれないものがあると思います。

 

今後、医師、歯科医師、介護職、自治体、それぞれの専門の方が連携することによって、「エントレ」を用いた誤嚥予防サービスが、全国各地でますます広がりをみせてくれたらと願っています。

 


◆歯科医であり画家、飯塚先生の魅力

飯塚先生は、歯科医として地域の健康を支える一方で、「太平洋美術会」の会員としても活動され、数々の絵画作品を手がけておられます。患者さんからも「素敵な絵に癒される」と大変好評です。

 

飯塚 能成先生作品『冬の浅間山』(2025年)
飯塚 能成先生作品『冬の浅間山』(2025年)
飯塚 能成先生作品『元気』(2024年)
飯塚 能成先生作品『元気』(2024年)
飯塚 能成先生作品『愛宕山』(2016年)
飯塚 能成先生作品『愛宕山』(2016年)

◆ 地元・本庄から広がる先進的な取り組み

 

私自身、地元である本庄市でこのような先進的な取り組みが行われていることを、とても誇らしく思っています。

 

飯塚能成先生は、地域の皆さんに深く親しまれ、日頃から私たちの健康のために尽力されています。

 

先生は2008年から全国に先駆け、本庄市や町内会、介護施設、病院、民間組織などと協力し、「エントレ」を用いた口腔トレーニングの研究と普及啓発活動に継続して取り組んでこられました。その結果、地元の多くの方々から深い感謝が寄せられています。

 

元々高い効果が実証されていた「エントレ」が、「訪問医療マッサージに嚥下機能トレーニングを加える」という画期的な工夫によって、一気に全国へと広まろうとしているのは本当に嬉しいことです。

 

また、嚥下訓練サポーターの資格制度が立ち上がったことで、一般の方々はもちろん、医師、歯科医師、介護関係者、医療従事者といった幅広い層の方々に、嚥下機能トレーニングの効果を実感していただけると期待しています。

 

私自身も、飯塚先生のアドバイスを受け、「エントレ」などを使ったトレーニングで睡眠時の口呼吸が改善されて以来、風邪をひくことがなくなり、QOL(生活の質)が格段に向上しました。

 

「エントレ」を使った口腔トレーニングの効果は、これからますます全国に広まっていくべきものです。

今後は、介護・医療の現場をはじめ、ご家庭でも気軽に始められる健康習慣として、より多くの方に知っていただきたいと心から願っています。